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ローテンブルク(スイートルームが大洪水!!) [海外旅行]

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2000年12月クリスマス

ドイツのローテンブルク、ロマンティクホテルMARKUSTURMでの出来事。我々旅なかま7人は、部屋に居たいと言う親子2人を残してレストランに出かけた。

深夜12時ちかく、意気揚々とホテルに帰ってきた私たちの前に立ちはだかっていたのは、このホテルのオーナーだった。彼は眉間にしわを寄せ、額に汗をかき眼光鋭く私たちを睨みつけ、こう言った。「あなた達のお友達が我がホテルに大変なミスを犯されました」

「ミス?」

私たちは、何事が起こったのかと、怒りをあらわに部屋に案内するオーナーの後をついて行くとそこには、泣きながら途方にくれる母親とその母親を責める娘と、その足元の高級そうなじゅうたんの上を小川の様に流れる水が目に入った。

私たちは「ヤバイ!」と思った。 その母親は泣きながら「お風呂の床がタイル張りやったから外で洗うてもエエと思とってん」

実は、ヨーロッパの多くのホテルが日本と違って、バスタブがじゅうたんの上に直に置かれたり、タイルが張ってあっても外で体を洗う事は、まず出来ない事を彼女は知らなかったそうだ。おまけに、この部屋のバスルームは、旅慣れた日本人でも勘違いしそうなほど広く おおよそ6畳の総タイル張りで、当然溢れるほどお湯を張っても、外でシャワーを使ってもいい様な気がした。

ただ日本と違うのは排水口も無ければ、隣の部屋との仕切りも無い。そんな事情も知らず彼女は、溢れんばかりのお風呂に浸かり、その体や髪をバスタブの外で洗いシャワーを浴びたそうだ。

流れる水の上に立ちすくみ、これから先どうなるのだろうと思っている私たちにさらに過酷な現実が、怒りの冷めやらぬオーナーによって突きつけられた。

オーナーはこの部屋の両隣、さらには、下の部屋を見せた。築400年のホテルにふさわしい、高級そうな家具や当時のままの暖炉にしたたる。さらに、壁につたわる水!水!水!

「本当にヤバイ」「いくら請求されるのだろう」もう頭は真っ白、目の前は真っ暗。オーナーに言われるままに、私たちは借りた雑巾で部屋中の水を吸い取った。こまねずみの様にふきまくる、そんな私たちの一生懸命さに心打たれたのか一切のおとがめも無くその日は過ぎた。しかし出発の日「また来ます」と言う私たちの挨拶にオーナーの返事は無かった。ごめんね、オーナー。


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bunkataisi

シカゴから始めまして。
外国のお風呂に関する記事を探していて、偶然にAMAGURIさんにお会いしました。
シカゴに単身赴任しましてはや5年になりますが、殆ど英語はしゃべれません。
しかし名前のように外国の皆さんと仲良くやって行きたいと言う気持は持ち続けています。
私も3年前にお風呂の水を溢れさせる失敗をした苦い経験があります。
外国では日本人の常識で通らないことがあって時々失敗をしますが、今住んでいるシカゴ近郊のWHEATONと言う町は大変気に入っています。
それにプロフィールを見させていただいて、折り紙が趣味と伺い、私も同じですので奇遇と思っています。
これからもお伺いしますのでよろしくお願いします。
by bunkataisi (2007-03-09 13:07) 

hide-m

amaguriさん 話には聞いたことがありますが、本当にあるんですね。でもよく損害賠償請求をされませんでしたね。

 海外客のアドバイス用に参考になります。今後もトラブル編をお願いします。
by hide-m (2007-04-06 12:35) 

そらお

クリスマスの夜に大変でしたね・・・
我が家では旅行用の鍋を逆さに使用して絨毯を焦がしてしまったことがあります。
大きな一枚絨毯だったので「高額を請求される!」と焦りましたが日本人スタッフの方が「切り貼りすれば大丈夫!」と軽く言ってくれたので助かりました。
皆さん、似たような経験をしているものなんですね^^;
by そらお (2007-08-21 22:52) 

はじめまして。
色々検索していたら、こちらにたどり着きました。
よろしくお願いいたします。

私も、一度だけ、ホテルのバス溢れさせて、タイルはおろか、室内のカーペットまでぬらしたことがあります。
必死に、タオルでふきまくり、事なきを得ましたが、階下に漏水⇒賠償責任・・・の文字が浮かびました。

私も、個人旅行オンリーです。まだまだわからないことだらけなので、またお邪魔させていただきます。

イラスト、とてもわかりやすく、可愛らしいですね!!
by (2007-08-21 23:01) 

雀翁

大変でしたね。海外旅行の宿泊で、シャワ-はとても重要な要素だと思います。清潔さ、水圧、温度など。

私の家では、めったに「お湯を張る」ことをしなくなってしまいました。お湯を張っても肩まで浸かることができませんし、くつろげません。それなら、いっそ、温水の水圧さえ十分なら、立ったままの方が楽だからです。

ロ-デンブルグは、2年程前に行きました。フッセンから、ロマンティック街道を上って。小さくてとても可愛い町だったのを覚えています。

続きを楽しみにしています。
by 雀翁 (2007-08-22 00:04) 

みゅう

こんにちは^^
先ほどはご訪問ありがとうございました。
海外は、日本とは常識が違うことが多いから知らないと大変ですよね。
かくいう私も、バスタブの外に排水溝がないとは知りませんでした。
ただ、無意識のうちにバスタブの中でしかお湯を使ったことがなかったので大事に至ったことはありませんが。
それにしても、損害賠償を請求されなくて本当に良かったですよね。
すごく勉強になります。
by みゅう (2007-08-22 16:57) 

炎遊人

先日は弊駄Blogにお越しいただきましてありがとうございました。 amaguriさんのBlogを拝見しましたが、これはこれから海外旅行を楽しもうとする人にとってとてもためになる話が多く、また、既に色々な外国に行かれたヒトにも共感が持てる内容となっておりとても好感が持てました。 これからも楽しみにしています。
小のBlogは仕事で行く海外と趣味がメインで何の脈略もなく徒然なるままに書いていますので過去記事から続けて読んでもらわないとなかなか理解し辛いというところが難点でもありますが、こだわりは持っていないので良しとしちゃってます。 その代わりと言ってはなんですが、同じ場所での長期滞在若しくは複数回渡航して観光者と違った視点で記事を書くようにしてます。
いずれにしましても今後ともよろしくお願いします。
by 炎遊人 (2007-08-22 16:57) 

ご訪問ありがとうございました。
ご主人が描かれたイラスト 楽しいですね。
by (2007-08-25 11:32) 

jyoji-san

すずめさん・・・・・・・・・ありがとう。うれしいです。これからも是非、おいでくださいね・・・・・・・・・by アマグリ


炎遊人さん・・・・・・貴方のブログも楽しみに読ませてもらってます。アマグリより


みゅうさん・・・・・・・ねこちゃんお元気ですか?アマグリより



雀翁さん・・・・・・数々のエピソード、楽しみです。by amaguri
by jyoji-san (2007-08-25 12:48) 

らいみ

すごいおもしろいですね。
私もむかしむかし、短い間ですが、世界1周旅行をしました。
最近、友人の娘が1年間旅行に出たい、と言い出したようです。
今はインターネットもあり、情報もこまめに集められると思いますが、
友人はすごく心配してブルーになっています。
このブログ、教えてあげよう!
by らいみ (2007-08-26 15:22) 

えりある

私のブログにコメントをいただきありがとうございます。

大変でしたね!私がイギリスのホテルに泊まった時のことを思い出しました。そのホテルの部屋には、バスタブの外に水をあふれさせるなという注意書きとあふれさせたら弁償と書かれていました。南の島のリゾートホテルだと、あふれさせても大丈夫な構造になっているところが多いですが。
by えりある (2007-08-27 00:03) 

mamire

ご訪問ありがとうございました。
たびなれない人を、一人にしてはいけませんね。
日本では、外で洗えるタイプのバスがついたホテルも多くなってきました。
必ず排水溝をチェックしています。
by mamire (2007-09-18 16:56) 

先日は私のブログに来ていただいてありがとうございました。
AMAGURIさんのブログ、初めて見せていただきました。
とても内容が充実していてびっくり。
楽しい旅行を沢山されているようですね。
私も旅行は大好きで、独身時代は何度か海外へも出かけました。

ローテンブルグは何年も前にクリスマス後に行きましたが、
小さくて、可愛くてロマンチックなすてきな街ですよね。
高台から見るとんがり屋根が心の中に深く残っています。

まるでおとぎ話の夢の世界だったことを想い出しました。

また行きた~い。
本当に心からそう思います。

また旅のお話し聞かせてくださいね。

By yae
by (2007-10-18 23:17) 

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