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保護タヌキと僕達の4日間のお話。 [ペット]

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12月4日午前、その日はとても寒い日でした。
買い物をして車で家に帰る途中でふと目に留まったのは道路の端を痩せこけ、あばらが見え力無く歩いていた動物でした。
「猫?‥」「いや、タヌキ‥」「ひょっとして、あの子かも‥」そう思っている間に車はかなり前に進んでしまいました。
「早く保護しないと車にひかれてしまう」僕は家に車を止め、その子の所へ急いで戻りました。なんと、その子は道路の真ん中で一歩も歩けずしゃがみ込んでいました。
その子の身体の毛はほとんど抜け落ち、皮膚は象の皮膚の様に固まりひび割れして赤い身が見えとても痛そうでした。僕は自分のジャンパーを脱いでその子をくるみ家に連れて帰りました。


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家に着いた時はもう死んでいるのかと思うぐらいぐったりしており、amaguriさんが注射器で水を与えると「ゴクン」と大きく喉を鳴らし水を飲んでくれました。「チュールをあげよう」そう言ってネコちゃん用のチュールを口元に付けてみましたが食べてくれません。「やっぱり、だめかな‥」と思った時、くるんだジャンパーにこぼれたチュールを「ピチャ、ピチャ」と舐めだしました。「あっ、食べた、食べた!」僕達はとても喜びました。

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「あの子かもしれない」と思ったのには理由が有ります。僕の住んでいる家の側には山が有りそこには春になると親子連れのタヌキが顔を見せます。
何匹かいるタヌキの子供達の中にこの子がいたのです。やがて他の兄弟たちは親と区別がつかないくらい大きく育ちましたが、この子だけは発育が悪く何時までも大きくなれません。だから何時も僕達はその子が気になっていました。
やがて冬が近づく頃には親子のタヌキその子も見かけなくなりました。
みんなで山に冬ごもりをしに行ったのかな?」でもその子が生きていくのには難しく、きっと生きていないでろうと思っていました。
そんな折その子を偶然見かけたのでした。数分間のずれできっとその子を見かける事は無かったでしょう。運命を感じました。

その子失明しているのか、ダニによってまぶたが硬くなって目が開けられないのか、ずっと目を閉じたままです。

実に2カ月もの間、一人ぼっちで暗闇の中、食べ物もろくに食べられず、森や町をダニに痩せた身体を侵され、寒さに震え彷徨っていたのです。それを思うともっと早く見つけられていたらと悔やまれます。

その日の夕方、動物病院に電話をしてその子を連れて行きました。
先生はその子の皮膚を採取して僕に顕微鏡で見せてくれました。見るとダニが確認できました。タヌキによく寄生するダニで皮膚の下でトンネルを掘るため皮膚が硬くなってしまうそうです。

先生はダニを殺す注射をすると言いました。
「先生、この子は良くなりますか?」と聞くと
「劇的に良くなります。もちろん1回では卵は殺せないので、年末位にもう一度来てください。でもこの薬はフィラリアも殺すので、心臓に
フィラリアがいればこの子が死んでしまうリスクも有ります」と先生に言われましたが「劇的に良くなる」という言葉を信じて注射を打ってもらいました。
その子の皮膚はダニに侵されセメントを頭からかぶって乾いたようになっていて注射針が刺さらないくらいに硬く、結局お腹の下の少し柔らかい皮膚をつまんで無事注射が出来ました。

治療費がそこそこ掛かるだろうと2万円を持って行きましたが、野生動物を保護したという事で治療費は一切かかりませんでした。


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ネコちゃん用のキャリーでは狭いので急いでホームセンターでケージを買ってきました。部屋はこの子の専用として、我が家のネコちゃんはダニが移る事を防止するために入室禁止にしました。石油ファンヒーターを部屋に入れて暖かくしました。後に石油ファンヒーターは3時間で自動的に切れてしまいその子に寒い思いをさせてしまうのでエアコンを1日中つけっ放しにして僕達が使っていた加湿器を設置しました。

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ネコちゃんのトロトロご飯と水をケージに入れると、動きはゆっくりだけど方向を変えてご飯の所にきて、ピチャピチャと美味しそうに食べてくれました。

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でも予断は許せません。衰弱がひどく、普段は息も弱弱しく寝ている事が多いからです。今日明日の命だろうと思ってしまう事も何度も有りました。


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次の日、ベランダに陽が差していたので日光浴を兼ねてケージごとその子をベランダに連れて行きました。暖かい陽射しの下でカリカリを美味しそうに食べてくれました。
「このままいけば大丈夫」

「春になったらこの子を山に帰そう、もし上手くいかなかったら僕達で飼おう」

そんな折amaguriさんがケージの中を掃除していた時その子指を咬まれてしまいました。目の見えないその子は身体に触れたamaguriさんの指を反射的に噛んだのでしょう。その子に罪は有りません。

念のため病院に行って、破傷風の注射と傷の手当てと抗生物質のお薬をもらい予防処置をとってきました。

amaguriさんはそんな事があってもその子がとても可愛いと言っていました。

そんな事も有り僕はその子に再び咬まれないように、ホームセンターで腕まである工業用の分厚い革製の手袋を買い、何時もケージの中を清潔にするため厚手のペット用のワイドシーツを沢山買いこれで準備万端、長期にわたりその子の世話をする準備を整えたのです。
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「春には皮膚病も良くなって、フワフワの毛に戻って可愛くなっているかな」なんてamaguriさんと話していました。

でも次の日の7日には‥。

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この日はその子の様子が少しおかしくなっていました。
普段寝る時はうつ伏せで寝ているのに、今日は朝から横になって寝ていました。オシッコをして下痢便もしていました。便は綺麗な黄銅色でした。

ケージを掃除するためにその子を抱き上げましたが、身体が硬直していました。呼吸はゆっくりしていましたが、身動きしません。

綺麗に掃除したケージにその子を戻しましたが、やはり動きません。

床ずれをしないように時々身体の向きを何度か替えました。
体温も低くなってきたので軽いクッションをかぶせて保温に努めました。

その子は2時間ほど浅い呼吸をしていましたが、やがて口で短く呼吸する様になり、やがてその呼吸も静かにゆっくりと、止まってしまいました。

ダニに侵された身体は灰色で道路と見分けがつきません。あの日あの時にその子と出会わなければ、道路の真ん中で動けなくなりしゃがこんでいたその子は車にひかれ死んでいたかもしれません。

4日間と言う短い間だったけれど、美味しいご飯と暖かい部屋でゆっくり眠れたことは、その子にとって少しは幸せを感じてくれたのかな‥と。

12月7日の日曜日にその子を連れて市の斎場に行き、荼毘の手続きをしてきました。休み明けの今頃は荼毘にふされ天に帰って行ったでしょう。

後日、獣医さんに電話をしてその子が4日後に亡くなった事を伝えました。
そしてamaguriさんが食事を与え過ぎた事をとても気にしていたので先生にその事を尋ねると「そんな事は有りません。元々かなり衰弱していましたから」と言ってくれました。
又先生は。
「その子はそちらに保護されて、本当に幸せな子だったと思いますよ」と言ってくれ、とても心が救われました。

4日間とあまりに短いふれあいの為、名前も付けてあげられなかったその子との日々はきっと僕の心に深く刻まれることでしょう。



Boa - Every Heart





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