「この村の長殿に折り入ってお頼みしたい事が有ります。お取次ぎをお願いします」と旅の者が言った。


するとオージは空に明るく輝く星を指さしながら、こう言った。


次回に続く‥




今回は1年前に病気で天国に行った
アマグリ村長のお話です。





その前に「アマグリ」と言う名前の由来を少し書いておきます。

昔我が家に「アマチ」と言うキジトラのオス猫がいました。
当時我が家ではあまりにも凶暴な為、10年以上もの間、他のネコちゃん達と隔離した部屋で生活をしていた「3バカトリオ」と呼ばれるオスの3兄弟がいました。アマチはその3バカトリオの部屋に入りへそ天で寝る程のボス的存在でしが、10歳ぐらいで病気で死んでしまいました。

ある日、喧嘩をするので2匹の内1匹を飼ってほしいと体操のコーチをしている息子から電話が有りました。

1匹は体操を教えている子供の父兄から頂いたアビシニアン、そしてもう1匹はこのブログで活躍中のツムジくんでした。そして引き取ったのがアビシニアン「クリスティンくん」でした。後にツムジくんも引き取ることになるのですが、その話は次回にて。

amaguriさんはクリスティンくんを一目見るなり
「この子、死んだアマチくんに面影が似ているね」と言いました。
「じゃあ、アマチとクリスティンを合わせて、アマクリにしようか?」

「アマクリより甘栗がいいわ」
ネットで調べると甘栗は沢山の人が使っていたので、カタカナにして「アマグリくん」に決定したのでした。そしてamaguriさんハンドルネームも、この名前に因んだものなのです。

10年以上使っているプロフィール欄のアビシニアンのアイコンは、そのアマグリくんなのです。

amaguriさんは、お手が出来るように成る程とてもアマグリくんを可愛がりました。
でもアマグリくんは突然、腸の一部が壊死する病気になってしまったのです。

手術は悪い部分を切除してつなぎ合せる大手術でしたが無事終わり、順調に回復していった様に見えましたが、腎臓の病気を併発して術後3か月でamaguriさんの腕に抱かれながら天国に行ってしまいました。
わずか2年の生涯でした。

amaguriさんはとても悲しんで何日も泣き続けました。

その悲しみも少し癒えてきたある日、お友達からamaguriさんに電話が架かってきました。

その友達はamaguriさんが飼っていたネコちゃんが死んだ事を、自分の事の様に気に留めてくれていました。

「私の知っているブリーダーさんがアビシニアンを保健所に連れて行くと言っている」と言うような内容でした。amaguriさん「私が引き取るから」とお友達にそのブリーダーさんに保健所に連れて行かないように頼んでもらいました。

数日して僕と2人で、そのブリーダーさんの家に行きネコちゃんを引き取りました。その猫ちゃんは死んだアマグリくんの名前をそのまま引き継いで「アマグリ」と呼ぶようになりました。

我が家にやって来たアマグリくんは先住ネコちゃん達全員に挨拶をして回り、とても温厚な性格で、たちまち皆と仲良く暮らし始め「村長」の役職も与えられ「アマグリ村長」と呼ばれるようになりました。

アマグリ村長はアビシニアンの特徴であるスリムなボディとは程遠く、座る姿は「航空母艦」の様でした。


足にも障害が有り床を歩くと「コツコツ」と独特な足音がしました。そして年齢も当時6歳になっていて商品価値が無くエサ代もかかり、結果捨てられそうになったのですね。でもね、おかげでアマグリ村長というネコちゃんと巡り合い、楽しい年月を過ごせた事は感謝しなくてはネ。

やがて先住ネコも老衰でみんな天国に旅立ちアマグリ村にはアマグリ村長より少し早くやって来たツムジくんと2ニャンだけになってしまいましたが、後にプリッツエル王子みよ子お嬢さんが加わりアマグリ村もにぎやかになってきました。

ツムジくん


みよ子お嬢さんプリッツエル王子


みよ子お嬢さんが我が家に来た頃、糖尿病という病魔アマグリ村長の身体を徐々に蝕んでいきました。アマグリ村長は6カ月間インシュリン注射をしながら糖尿病と闘いましたが、遂に力尽き眠るようにして天国に旅立ってしまいました。


大きな体が日に日に痩せて小さくなって行き、普段は立って抱かれる事をとても嫌がって数秒しか抱けなかったアマグリ村長が、病気で長く胸の中で大人しく抱かれていた事が、逆にとても悲しかったのです。







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