彼女の息子さんは、サッカー少年で今後かなり期待の持てる子なのだ。彼はあのスーパースター中田英寿選手に会いたい一心で、けな気にも大人の中に混ってこのヨーロッパ1ヶ月の旅に付いてきている。この子を巻き添えにする訳にはいかない。

私は早速お母さんに聞いた。

「お一人でペルージャまで子供さんを連れて行けますか?」

すると彼女は果敢にも「はい、何としてでも連れて行きます」まさに母は強しだ。絶対絶命のこの時、あのお母さんは火事場のくそ力が出たのであろう。次の日の朝、言葉も通じないローマで彼女は二人の子供連を連れて、その場を立ち去った。そして残された私達は一日を棒に振るはめになった。

このお母さんは、当初の計画で私達より十日程滞在期間が短く、ドイツから関空まで、親子三人で帰国しなければいけない事にかなり弱気で、私達に「日程を変更して一緒に帰って」と困らせた事もあったが何と、この事件をきっかけに奮起。ペルージャでは、三人で歩き回り中田グッズを売っている店を沢山見れて楽しかったと、後日ペルージャでの合流場所であるホテルで話し私達を驚かた。